ディスクブレーキと砂ぼこり

2022年6月9日木曜日

MTB メカ

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ディスクブレーキを使っていると多少なりとも砂ぼこりが効き方に影響を及ぼしているだろうな、と考えています。

砂ぼこりが立ちやすい場所で車やMTBに乗っていると、ブレーキパッドの食いつきが徐々に良くなっていくのが分かる。これは、パッドに付着した砂ぼこりが研削材として働くためだろうと思う。

ブレーキに限らず、屋外にモノを少しの間置いておくだけで表面に砂ぼこりが付く。そのまま表面を指でこすると砂ぼこりが研磨剤になって細かい傷がつく。だからブレーキにも日ごろから多少なりとも砂ぼこりが付いた状態で使っているのは間違いなかろう。

ディスクブレーキはディスクローター表面の移着層(トランスファーフィルム)とブレーキパッドとディスクローター間の摩擦流動層(フリクションフィルム)で摩擦力を発生させている。(参考:クボタ|摩擦材

このフィルムの組成と厚みで摩擦係数、つまり効き具合が決まってくるわけ。フィルムの厚みを薄くするとμは高くなるが、金属接触が支配的になってピーキーな効き方になる。フィルムの厚みを増やすとコントローラブルな効き方になるが、厚過ぎると滑る感じになって利きが悪いようになる。

ゴム系、カシュー、黒鉛はフィルムを厚くする方向の摩擦調整剤、セラミック粒子はフィルムを薄める方向の摩擦調整剤(研磨剤)。この相反する機能材をバランスよく配合することでいい感じの効き具合にしている訳です。で、砂ぼこりの主成分がケイ素、つまりセラミック粒子なんですね。砂ぼこりはフィルムを薄める方向の作用をする訳です。

ブレーキパッドをメーカーで開発する際はベンチテストで大筋の仕様を決め、フィールドテストで最終調整をかけるんだろうと思います。

ベンチテストの条件とフィールドテストの条件、違いは色々とあるけれど、砂ぼこりの有無は結構影響ありなんじゃないかと。たぶん、ベンチテストで砂ぼこりを意図的に付着させるようなことはしない。ただ、フィールドテストでは意図せず砂ぼこりが付着する。なので、フィールドテストの方が食いつきが良く感じられるようになるはず。それで問題なければOKだし、ピーキーな効き方だったり摩耗の具合が悪かったりしたら、摩擦調整剤の配合を変える。そんなことが行われているんではなかろうか、という妄想です。

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